マイホーム全般

マイホームを探し始める前にすること その3 マイホームの方向性を決める!

こんにちは!しろくまです。

先日、物件を探し始める前にやっとくべきこととして貯蓄と勉強の話をしました。

では、お金があって知識も有れば物件探しを始めてもいいのか、というとそれだけで不動産業界に突撃するにはまだまだ不安です。

今回は、物件を探し始める前にやっとくべきこと第3弾、「あなたのマイホームの方向性を決める!」
について説明します!

あなたのマイホームの方向性を決める!

「あなたのマイホームの方向性を決める!」、なんとも長い言葉になってしまいましたが、分解すると、

「あなたの」「マイホームの方向性」「決める」となります。それぞれについて、説明させてください!

1.「あなたの」考え方

「勉強しよう!」でもとりあげましたが、マイホームに関する情報というのは世の中に氾濫していますが、
ポジショントークだったり、素人だったり、自分の好みや価値観とは異なっている人の情報だったりと、流されやすいのが現状の不動産業界です。

そんな中でも、本を読んだりして評価軸を手にしたら、あなた自身の好みや価値観をもう一回考え直してみましょう。

どういった物件があるか、と始める前に、自分は住まいに何を求めているのか、何が大切だと思っているのか、自問自答してみる、その時に”自分または自分達(家族がいる場合はパートナーや子供のことまで含めて)”を意識することが重要なのです。

こう書いてしまうと、難しい話のような気がしますが、もっとアバウトにどちらかというと「中古リフォーム派」かな、とか「経済マンション派」に近いけどより安全重視かな、とか、そのレベルでも構いません。
(というか、活動を続けていくうちに変わっていくものです)

でも、今の”自分達”だと、どっちかというとこっちかな、と少しでも意識しておけば、他の人に刷り込まれた情報に左右される確率が減ると思います。

2.「マイホームの方向性」

では、”今の自分”を意識したうえで、何を決めていけばいいでしょうか?

人によって、異なると思いますが、僕個人としては最低限以下の項目かな、と思います。

① なぜマイホームを購入するのか

そもそも論ですが、これを考えるのは大事だと個人的には思っています。なぜマイホームを購入する必要があるのか?

なかなか考えるのが難しいという方は、頭の中の意地悪なもう一人の自分に突っ込みを入れさせるといいです。
「賃貸でもいいじゃないか。なんでわざわざ買う必要があるの?」「本当に?周りが買ってるから何となく流されてるだけなんじゃないの?」…etc

意地悪な自分が色々突っ込みいれてくると思いますが、論理・感情両面でしっかり反発できるのであれば、問題ないと思います。

因みに、ここでよく話題になるのは、永遠の課題、所有と賃貸どちらが得か、です。
こちらについては、別ページで特集を組みたいと思いますが、僕の結論はそんなの分からない、最終的には個人の価値観で判断するしかない、です。

ここで自分が出した結論は紙に書いて忘れないようにしましょう。ここで残した言葉が、後々物件探しや細々としたオプションの選択等で迷った自分を立ち戻らせます。

② なぜ今買うのか、いつ位に買うのか

買うという結論に至った場合、次に考えるのはタイミングです。

これは自分のタイミング、市場のタイミング2つの意味があります。

まず、自分のタイミングとして、どうか?

結婚したてでマイホームを購入する人がいますが、私は少し早いのではないかな、と思ったりします。
子供が生まれるのか、何人位になるのかとかがまだ明確でない中、結婚後の購入が常識なのだ、といった感じで購入してしまうと、後々やっぱり狭いから広い所に住み替える、といったことになる可能性があります。(とはいえ、子供が生まれれば買い替えるだけ。今買った方が経済的に得をするのだ、と見込んで買いに行く、という猛者もいます。その場合は全く問題ないような気がします…)

また、若いうちに住宅ローンを払ってしまった方が楽になるので、若いうちに買ってしまうべき、といった話もあります。確かに住宅ローンの年数を長くした方が毎年の返済負担は減るため、そうしたいという人はいるかもしれませんが、ミドルでも貯金をそれなりに持っているのであれば若くないとローンを設定できないということはありません。
逆に、先程のように家族の状況が固まらないうちに早まってマイホームを買ってしまうと、後々困ることも多いのでは、と思います。

以上のように自分のタイミングとして考えるべき主な要素は、家族の状況・貯蓄の状況といったところが中心になると思います。

「家族は現在夫婦と子供2人の4人、もしかしたら子供がもう1人増えるかも。家族4,5人と考えていれば、外れることはないだろう…」、「貯蓄は少し足りないかもしれない」「上の子が小学生にあがるまであと2年ある。今は買うのは待って貯蓄し、1年~1年半後にマイホームを買えるといいな」

こういった風に考えられると、具体的に活動がしやすくなります。

また、市場のタイミング。これを読むのは非常に難しい(読めたら、大金持ちになれます!)ですが、考えられる範囲で考えて行動するといいと思います。

「オリンピック後は不景気になるから家が安くなるはず。今は買うべきじゃない」とか色々予測を立てながら、対応していくといいと思います。

但し、これに囚われすぎると、マイホーム購入の時期を本当に逸する可能性もある点、注意が必要です。

不動産市場の動きは最近だと10年周期だとか20年周期だとか言われます…。

実際にあなたとあなたの家族が今後生活の基盤を確固たるものにして生活していくためには、とんでもなく高いバブルの時期は避けられればいい、そこそこの価格の時期に買えればいい、自分達のタイミングをメインに考えて、そのタイムリミットまでで市場がとんでもなく高騰しない限りは買う、という位割り切って考えてもいいと思います。

③ 予算を考える

どの位のお金が使えるかを考えましょう。

マイホーム購入後に家計にかかってくるお金は、主に以下の通りです。

  戸建の場合:住宅ローンの返済、固定資産税・都市計画税、修繕費(将来修繕する時のために貯金しておく
        イメージ)
  マンションの場合:住宅ローンの返済、固定資産税・都市計画税、管理費、修繕積立金、駐車場代

上記の金額と現状の家計を比較して考えることになります。

現在賃貸の人は、賃料+駐車場代をもとに、上記のマイホーム購入後にかかってくる費用を逆算して、予算を考えるのが現実的です。

(例)現在の共益費込賃料:14万円/月(駐車場なし)がマンションを買うことを考える場合
   管理費・修繕積立金:ざっくり、2~3万円/月位
   固都税 :物件により差があるため、難しいですが大体2~3万円/月位
   すると、住宅ローン返済額は、14万円/月(現在の共益費込賃料)- 4~6万円/月 =8~10万円/月
住宅ローン返済額8~10万円/月だと、ローン額は期間35年・金利1%だと2,830~3,540万円。

因みに、毎月貯蓄している額が2万円あり、その部分もローン返済に回していいとすると、住宅ローン返済額は10~12万円/月となり、ローン額は期間35年・金利1%だと3,540~4,250万円となります。

ポイントは「攻めた予算」にしないこと。
現在の家計でも、まあやっていけるだろう位の計算にしておくことがポイントです。

切り詰めると、とか出世すればこれ位、とか考えてしまうと、物件を探す前から現実離れした予算が独り歩きしてしまいます。

ただでさえ、マイホーム購入を考えていくと予算以上の物件に目移りし、なんだかんだ色々な費用もかかって予算をオーバーしがちです。

ざっくりと「守りめ」である程度幅のある予算で考えることが重要です。

どうしても、もっと予算を増やしたいという場合は、もっと家計を節約できないかなとか、1年待ってもっと貯蓄してから買う、と言ったことを考えるべきです。

こういった考え方をしていくと、マイホーム購入の選択肢を拡げることもできますし、将来自分の資産拡大を目指すにも役立つと思います。是非、検討してみてください。

④ 物件の種類(戸建 or マンション)、居住面積、エリア、駅距離、築年数、間取り

ここまで来て、ようやく不動産検索サイトで入力する条件面を考えてみます。

この時居住面積は60㎡以上、築年数は30年未満、とかある程度緩い条件でまずは考えてみると良いと思います。

また、それぞれ数値等を決めていく他、①マイホームを買う理由・自分の価値観をもとに、各条件の優先順位等を決めておくとあとあと物件探しの時に楽になります。

物件探しにおいて何より難しいのは、自分の条件に完璧に合うような物件というのはなかなかなく(予算がなければあるのでしょうが…)、どこかしら妥協しなければならないということです。

優先順位を決めておかないと、こうした欠点のいくつかある物件の取捨選択が難しくなります。一方で、第一順位は居住面積、次は駅距離と決めておけば、いくつか物件が出てきた時に取捨選択しやすくなります。

後述しますが、家族と話し合いをするときにもこういった評価軸があると、感情的にならず議論しやすくなります。是非考えてみてください。

3.「決める」

「決める」わけですが、果たして自分一人で決められるのか、というと、そうではないのではないでしょうか?

パートナーや子供…。家族と話し合って、しっかり考え方を刷り合わせること、これが「決める」ということです。

前述した①~④について、パートナーと話し合い、共有しましょう。

意見がぶつかることも有ると思います。その場合は、どこかでお互い妥協していかなければなりませんが、物件探しの前であれば、無理に一致させず、むしろ物件を色々見てみて後で考えよう、保留にしておこう、位の感じで話し合ってみるといいと思います。

僕の妻もどちらかというと戸建派だったのですが、物件を見てもらっているうちに、「マンションでもいいかも」と意見が変わりました。一方、僕は戸建も見て、「戸建もいいかも」と変わってしまったのですが…。
思ったより意見なんてコロコロ変わるものなんだな、と改めて思います…。

マイホーム購入プロジェクトチーム

こうしてマイホームの方向性が定まったら、物件探しを始めてみましょう。

自分の価値観を把握し、資金の裏付けもあり、パートナーとの意思の共有をしていれば、自分達のニーズから全く外れた物件をなぜか買ってしまった、みたいな可能性はほぼ消し去れたのではないかと思います。

なお、物件探しをしつつも、マイホーム購入の方向性については都度都度見直してみてほしいと思います。

そうすることで、方向性はよりブラッシュアップされ、あなたの望むマイホームにもっと近づけると思います。

パートナーで毎週日曜日10時からとか決めて、話をする時間をもつのもいいかもしれません。

ある種マイホーム購入は夫婦のプロジェクトチームみたいなものだと思っています。マイホーム購入に積極的にかかわらないパートナーだと難しい部分もありますが、可能な範囲で共同作業の方法を試してみてもいいかもしれません。

以上、長々と話してきましたが、参考になりましたら何よりです。それでは!ありがとうございました。